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第23回公演「運命の力」

全5幕(日本語訳詞上演)

オペラプロジェクト9
2010.9.5(日)午後2時開演
新宿区立新宿文化センター 大ホール

<スタッフ>
芸術監督/制作統括/演出 八木原 良貴
音楽監督/指揮 野町 琢爾
舞踊監督/振付 藤井 明子
美術監督 長谷部 和也
演出補 内藤 明日香
衣裳 ガレリア座衣裳部、水野 ゆり
照明 寺西 岳雄(マーキュリー)
音響 小山 和男(ワンダースリー)
ヘア&メイク 浜本 蘭(ラルテ)
トレーナー 杉山 伸(東京フィルハーモニー交響楽団首席クラリネット奏者)
       高橋 博子(新宿文化センター専属オルガニスト)
翻訳/訳詞 三浦 真弓
大道具 細川 保則(大泉美術)
小道具 鳥越 久美子/榎本 祥子
     田代 道夫(高津装飾美術株式会社)
制作補 杉浦 まり/藤本 純也/橋本 修一
練習会場手配 榎本 祥子/杉浦 まり/藤本 純也/蘆田 幸恵
合宿手配 笠原 江理子/石井 理恵/蘆田 幸恵
配券手配 佐藤 尚之/岡部 裕弥/高橋 佳子/小龍 てっこ
練習ピアノ 榎本 祥子/榎本 健太郎/遠藤ゆみ子
記録 岡野 肇 (まじかるふぇいす)
会計 宮崎 健司/橋本 修一
事務局長 藤澤 寧都

<キャスト>
カラトラーヴァ侯爵 林 猛(バリトン)
ドンナ・レオノーラ・ディ・ヴァルガス(侯爵の娘) 大津 佐知子(ソプラノ)
ドン・カルロ・ディ・ヴァルガス(侯爵の息子) 中村 隆太(バリトン)
ドン・アルヴァーロ(騎士) 丹下 知浩(テノール)
プレツィオジッラ(ジプシーの娘) ナム ユカ(メゾソプラノ)
グァルディアーノ神父(修道院長) 榎本 健太郎(バス)
フラ・メリトーネ(下働きの修道士) 上田 純也(バリトン)
クーラ(召使) 高橋 佳子(メゾソプラノ)
マストロ・トラブーコ(行商人) 小宮山 弘樹(テノール)
村長 山﨑 大作(バス)
軍医 利根川 聡(テノール)
召使1 藤本 純也
召使2 宮崎 健司
ガレリア座管弦楽団/ガレリア座合唱団
ガレリア座バレエ団
合唱助演:ジューン・エコー(合唱指揮:末吉 嘉子)


<ごあいさつ>
ガレリア座の真剣勝負。

 たしかにどの公演も一期一会。一発勝負のその日のために、精一杯稽古をして、準備をして、お客様に見ていただくことが私たちの喜びです。

 ただ、ガレリア座にとって、踊りやお芝居で見せることのできるオペレッタや、演出の工夫で楽しんでもらえるフランスもの、あるいはドイツもののオペラと違って、イタリアもののオペラ、それは「音楽」の愉しさであり、「声」に酔う喜びであるがゆえ、ガレリア座としては常に挑戦の舞台になってきました。

 イタリア・オペラの巨匠ヴェルディ、イタリアの血を歌うヴェルディの音楽こそ、まさに挑戦と呼ぶにふさわしい演目です。そして、無謀な挑戦と知りつつも、過去に「仮面舞踏会」「イル・トロヴァトーレ」の2作品を経験することで、私たちは大きな成長を遂げることができました。2003年以来、7年ぶりのヴェルディ。しかも筋立てとしては相変わらず(どうしてヴェルディはそうなんだろう?でも理屈っぽい運びだったら誰も共感しないんだろうな)荒唐無稽な「運命の力」は、とにかく音楽で納得していただくしかない作品です。キャストもオケも合唱も、真剣に取り組みました。7年の成長の足跡を感じていただければ幸いです。

 本日はご来場ありがとうございました。

ガレリア座主宰:八木原良貴


<あらすじ>

 第1幕 カラトラーヴァ侯爵の書斎 

カルロとレオノーラの兄妹が父に就寝の挨拶に訪れる。侯爵は元気のない娘の姿を見て、外国人との恋を忘れるよう告げる。侯爵が去ると、侍女のクーラはレオノーラに支度をするよう促す。レオノーラはその外国人、アルヴァーロと今夜駆け落ちする手筈なのであった。愛する父と祖国を捨てる決心がつかない彼女は戸惑う思いを歌う[ロマンツァ:寄る辺を失くしたみなしごになって]。そこへアルヴァーロが現れ、レオノーラも旅立つ決意を固める[二重唱:行きます、貴方と!]。しかし時遅く、侵入者に気付いたカラトラーヴァ侯爵が二人の行く手を阻む。アルヴァーロは恭順を示そうと手にした銃を捨てるが、運悪く暴発し侯爵の胸を貫いてしまう。父は娘を呪う言葉を残し息絶える。

 第21場 事件から数週間後・村の宿屋 

仕事を終えた人々が宿屋の酒場に集まっている[村人の合唱:ホラ!ホラ!ホラ!ようこそ宿へ!]。カルロは旅の学生に身をやつし父の仇を追っていた。一方、逃げる途中でアルヴァーロとはぐれたレオノーラも、修道院に助けを求めようと男装して、行商人のトラブーコ一行に紛れていた。不審な人物に気付いたカルロは問いただそうとするが、そこへジプシーの占い女、プレツィオジッラが現れる。彼女は男たちを戦へいざない、人々もそれに呼応する[カンツォーネ:太鼓の音に]。聖地に赴く巡礼の一行に、皆はそれぞれの思いを祈りに託す[巡礼の合唱:父なる主よ]。プレツィオジッラに正体を見抜かれそうになったカルロは自らの身の上話を友人のこととして語る[アリア:育ちの良い学生ペレーダ]。人々は彼の話をすっかり信じこむが、一人プレツィオジッラだけが彼の心を見透かしたように笑いかける[フィナーレ:夜は更けた]。

 第22場 修道院の門前 

兄の追跡をからくもかわしたレオノーラはようやく修道院に辿り着く。アルヴァーロに捨てられたと思い込んだ彼女は、彼を忘れ、残りの生涯を償いに生きると決心する[アリア:マリア、憐れみの聖母よ]。修道院長のグァルディアーノ神父は思いとどまるよう諭すが、彼女の決意は固く、遂に神父も修道院の奥深くにある秘密の洞窟を住処とすることを認める[二重唱:落ちぶれ、呪いを受けた]。グァルディアーノ神父は修道士たちを集め、誰も洞窟へ近づいてはならないと宣言する[フィナーレ:聖なる主の御名は永遠に]。

 第3幕 さらに1年後・スペイン、イタリア連合軍の砦 

一方のアルヴァーロもレオノーラを探し続けていたが、再会を果たせぬまま絶望して、名を変え軍隊に身を置いていた[ロマンツァ:死ぬことさえできず]。その砦に敵の刺客が忍び込み、新任の副官が襲われる。アルヴァーロが危機を救うも、その副官こそ身分を偽ったカルロだった。二人は互いの正体を知らぬまま、勇敢さをたたえ合い友情を誓う[二重唱:生きるのも死ぬのも]。敵の襲来に二人は先陣を切り勝利を得るが、アルヴァーロは深手を負ってしまう。カラトラーヴァ勲章を受けよというカルロの励ましに、動揺するアルヴァーロ。死を予期したアルヴァーロはカルロに手箱の鍵を渡し、自分が死んだら秘密の手紙を一緒に焼いて欲しいと頼む[二重唱:友よ、君なら]。アルヴァーロに最期の願いをきくと誓ったカルロだったが、彼の態度に一抹の疑惑を抱く。手箱の鍵を開け彼の正体を探ろうと考えるが、友への誓いの前に苦悩する[アリア:運命からの誘惑など]。しかし彼は鍵のない小箱の中に、妹レオノーラの絵姿を飾ったペンダントを見つける。遂に父の仇を見つけたカルロは喜びに震え、奇跡的に一命を取り留めたアルヴァーロに対し決闘を挑む[二重唱:大尉殿]。しかし、駆け付けた兵士たちに見つかって、カルロは引き離されてしまう。憎み戦うことに疲れたアルヴァーロは、安らぎを求めて姿を消す。そんな彼らをよそに、兵士や村の人々は戦勝に沸いていた。プレツィオジッラが不思議な占いで皆を鼓舞すると、トラブーコはインチキ商売を始める。歌い踊る人々は、やってきたメリトーネが説教してもお構いなし。最後はプレツィオジッラの先導で陣太鼓をまねて、兵士の勇気と勝利をたたえる[フィナーレ:ラタプラン!]。

 第4幕 戦場の決闘から5年後・修道院 

修道院には貧しい人々がほどこしを求めて集まっている[乞食の合唱:まだ来ないな]。メリトーネが群衆に怒鳴り散らすと、人々は前任のラファエレ神父の方が優しかったと文句を言う。そのラファエレ神父こそ、過去を捨てたアルヴァーロであった。グァルディアーノ修道院長とメリトーネは、祈りと修行に没頭するラファエレ神父には何か思い悩むことがあるのだろうと歌う[二重唱:祈りと修行に休みも取らず]。グァルディアーノが去ったところへ、カルロが現れラファエレ神父との面会を求める。カルロは剣を取り自分と決闘するよう求めるが、アルヴァーロはそれを拒み憎しみを忘れるよう懇願する[二重唱:ご用は?]。しかし、カルロに誇りを傷つけられると、最後には剣をとり決闘を挑む。そのころレオノーラは、修道院奥の洞窟で、消えぬ罪の意識とアルヴァーロへの想いに独り苦しんでいた[アリア:主よ我に安らぎを]。決闘の末カルロを手にかけ、最期の祈りを求め洞窟に辿り着いたアルヴァーロと再会を果たすレオノーラ。彼女は瀕死の兄の許へ駆け付けるが、カルロは最後の力で妹を刺し、復讐を遂げる。傷を負ったレオノーラはアルヴァーロとグァルディアーノが見守るなか、愛する人への赦しを求めて息絶える。

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